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November 13, 2008
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junichi ikeda

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More than convenience

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November 13, 2008 11:45 jst
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表参道を歩いていると、マクドナルドがあった場所に、Quarter Ponderという見た目ハードな感じのハンバーガー屋ができていた。マックかな?と思いつつ通り過ぎていたのだが、昨日、そこでセットを買っていた人の横を通ったら、マックのフライドポテトのにおいがして、合点がいった。やっぱり、マックだ。

思いっきり「見た目・外側」だけ変えてきてるところが今風か。
サイトはマックとは別物。

見た目を変えたというと、ここのところ見かけた、神谷町と恵比寿の「ファミマ!!」。こちらも見た目はナチュラル・ローソン風。ロゴも黒丸に白抜きで「ファミマ!!」と一応独自色。商品包み用のビニル袋には、“more than convenience”とある。

流通におけるコンビニ一人勝ち「以後」の方向として、バックヤードはコンビニ的IT武装で、ここでも「見た目・外側」を変えてきている。

不思議とファミリーマートのサイトにはリリースはない。フランチャイズの考え方が他とは違うのかもしれないし、不動産デベロッパーが独自にテナント呼び込み用に模様替えしているのかもしれないし、単純に、ミクシーあたりでバズとして仕込んで、雑誌あたりのパブを呼びこもうとしているのかもしれない。

ということで、どちらも大元の企業主は一応見えない形、ネットでも公式には繋がりが見えない形で展開されている。この点は、バズといえばバズ。

加えて、既に指摘したように、コンビニエンスだけではダメで、外側が大事にある、という意味で、見た目重視=デザイン重視=雰囲気重視。

どちらも、消費がとことん成熟していることの徴候なのだろう。

ところで、最後に、若干イジワルだが、しかし、こうした「地下潜行型」でネットの中でも会社の大元とのリンクが一見わかなくなるような仕掛けって、消費者庁、とか稼働したらどうなるのだろう。今でも医薬品や金融商品を中心に、お役所の広告表現に関するチェックはあるけれども、消費者庁が登場すると、そうしたチェックが結構全域化しそうな気はする。そのとき、バズはどうなるのだろう。見た目重視はどうなるのだろう。役所って、基本的には行動が神経症的になるから、動き始めるとちくちくやってきそうな気がする。不毛なやりとりにならないことを願うばかり。