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January 08, 2008
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junichi ikeda

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New Year Resolution?

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January 08, 2008 19:17 jst
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あけましておめでとうございます。
2008年はもう少しちゃんと更新できるようにしたいと思います。

さて、新年早々の私の関心事は、アメリカ大統領予備選。
いきなりアイオワで、オバマ(民主党)、ハッカビー(共和党)、が勝利して、Change agentがexperienced(tested) candidateを凌駕する事態に。目前のニューハンプシャー、2月5日のSuper Tuesdayで大勢は決まることでしょう。

大統領選は引き続き追いかけます。

なぜかって?
NYで学んで(触れて)一番面白かったのが、アメリカの政治だったからです。大統領制は議院内閣制とは全く異なるダイナミズムを持ちます。日本の先行世代のジャーナリストの描くアメリカと、自分が経験したアメリカは全く異なっていました。

ここのところ、日本の政治学者でも若い世代で、トクヴィルを読み直すような動きが目立っていますが、システムとしてのアメリカを淡々と分析する視点は大切です。(同種の感覚は、NYで出会った若い世代の韓国人留学生にも感じたものです。アメリカや日本の「いいところ」を素直に学ぼうとする姿勢は共感できたし、学ぶところも多かったのです)。

アメリカ大統領選の動きのような、通常マクロなカテゴリーに入るものは、日々のメディアやらコミュニケーションやらの業界の動きからは一見遠く見えると思いますが、①ビジョナリ/ストラテジストの立場からすると、近い将来のイメージをつかむためには必須であるし、それに、②メディアそのものの機能の変貌を捉えるにも大いに参考になると思っています。①に比べ②はなかなか納得しにくいものかもしれませんが、それは、おいおい明らかにできればと思っています。

で、メディア/コミュニケーション業界のミクロの動きですが、現在、CESが開催中。昨年末からのGoogleのアンドロイド、Appleのi-Phone、に加えて、インテルが、ホーム戦略からは離脱、Wi-Maxに相当資源を集中するようです。いずれにしても、無線系は今年ホットでしょう。これは、根っこのところで、デジタルテレビの話とリンクするので、その視点から追いかけていこうと思います。

それにしても、CESのレポートを眺めていると、この業界は、息が長い。コンピュータがエンタメになる、ホームエレクトロニクスになる、というのをいまだに主張していて、実際、徐々にその方向に寄せている。このあたりは、家電からPCへの転身に完全に出遅れた日本のメーカーにとってはつらいところかな、と思います。

業界ネタ的には、この他に、DRMフリーや、プライバシー保護、やらの話が続くように思います。このあたりも息の長いテーマ。

ということで、つきつめると、デジタル化とグローバル化、というモメンタムを、愚直に追いかけていく、そのために、アメリカの動きという視点を中心に据える、ということ。コンスタティブには、個別の動きを追うということをしながら、パフォーマティブには、アメリカのメディアやコミュニケーションの動き方を明らかにできればいいかなと。どうしてそう思うのか、というのも、おいおい、こうしたことを書きながら、パフォーマティブに示していければ、と思います。コンスタティブ、パフォーマティブ、の違いがわからない、という人もいるかと思いますが、これもおいおい。

そして、こうしたことを通じて、日本のメディアやコミュニケーションを語る際の「言葉づかい・語彙」から変えていければと思っています。そのための補助線として、アメリカを、今年はもっと強く意識していきたい、ということです。