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売りに出されるHuluの獲得に名乗りを挙げる会社として、予想通り、Googleの名も聞かれるようになった。
Google may be poised to bid for Hulu
【Los Angels Times: July 2, 2011】
Google, Among Others, Considering Bid for Hulu
【Wall Street Journal: July 1, 2011】
Googleにとってのメリットは、幾つかのテレビ映像の配信権の獲得と、YouTube用に配備中のブロードバンド網の活用方法の獲得、というところにあるようだ。
前者の配信権獲得についてはYahoo!等、他の(ポータル系)サイトの関心を集めるところだが、むしろ、後者のブロードバンド網の使途の確保というところがGoogleにとっての意思決定には大きな影響を及ぼすように思える。インフラの保有は多大なリスクを伴うからだ。もっとも、Googleがどの程度本当にインフラの部分に関わっているのかにもよる。また、インフラといっても光ファイバのような導線に関心があるのか、それともYouTube等の動画配信のための効率的なサーバー配備を目指しているのかにもよる。
ともあれ、このコンテントの獲得とインフラの配備の調整・協調を見ていると、十数年前に同じことを行っていた衛星放送のことを思い出す。衛星の場合も最終的にはインフラ側の、衛星保有企業が全体の方向性を決めた。
同様の事態が起こると想定すれば、インフラと端末(Android Phone/Tablet)に関与しているGoogleの「本気度」はとても高いことになるが、さてどうなるのか。