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Murdoch's Bid for Dow Jones Gets a Boost
【June 22, 2007: Wall Street Journal】
マードックによるダウジョーンズの買収が架橋に入った模様。
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もっとも、気になるのは、自分たちの親会社の買収攻勢に対して、詳細な記事を書き続ける、WSJのスタッフライター達。
ここの、この執拗さは凄い。
プロ意識としての、ジャーナリズム魂を感じるのは、僕だけでしょうか。
たとえば、文化放送にTOBをかけた、いわゆるライブドア騒動の時の、日本の報道はどうだったのだろう?その頃、僕はまだNYにいたので、その雰囲気を追想することができないのだが。最近で言えば、楽天とTBSの問題に当たるのかもしれないが、WSJのサイトのような執拗な取材を当事者の記者達は報道できるのだろうか。
日本とアメリカでは違うからね、と言ってしまえばそれまで。
ただ、アメリカだと、これくらいまでに執拗な取材が繰り返されるし、それだけ、情報の公開が重要視されている。
そういえば、今期のソニーの株主総会で、役員報酬の公開が議題に挙げられたようで、そこでも賛成の株主は半数に満たなかったようだが、この話題も、コロンビア・ビジネススクールのファイナンスの授業で話題になっていたことを思い出す。
株主価値とか、情報公開とか、アカウンタビリティとか、向こうの基準はそれほどまでに厳しいし、その厳しさがあればこそ、経済ジャーナリズムの取材攻勢も激しくなる。
だから、今、日本にそうした緊張感がないのはどうして?と嘆息するよりは、後、10年もたったら、日本もそれくらいの厳しさに応えなければいけなくなるということを、今の30代-40代のサラリーマンは気にしておかないといけない。昇格しても、個人資産を公開されてしまうのだから。つまり、ボードに入ると、そこから先は、公人として位置づけられるということ。
とまれ。
ダウの話は話で要注目。