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YouTube.com Receives an Infusion
【April 6, 2006: Wall Street Journal】

YouTubeにセコイア・キャピタルが増資をしたとのこと。

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セコイア・キャピタルは、Google、Yahoo!、の起業時にシードマネーを注入し、いずれもIPOで莫大な利益を得ている、シリコンバレーのベンチャーキャピタルの老舗の一つ。セコイア・キャピタルが増資をしたということは、遠からずYouTubeは上場することでしょう。

YouTubeは、一応ビデオの交換サイトということになっている。

記事にある主立った事実として:

●セコイア・キャピタルは、昨年350万ドル、今年になって500万ドルを資本注入。
●去年の12月にサービスインしてから、既に3500万のビデオクリップがアップされている。
●2月のユニークビジター数は490万人。ちなみに、トップのMSNVideoが920万人、Google Videoが620万人。
●幾つかのテレビチャンネル、コンテンツ会社がアップを開始(E! Networks、MTV Networks、Dimension Films)

Google Videoでも見られるけど、粗々の画像で、日本のテレビ番組の一部や、アニメ、ミュージッククリップ、などがアップされている。これ、いいのかな、とも思うものも多いのだが。

BitTorrentもそうだけど、音楽業界の轍を踏まぬよう、映画業界は、P2P的な映像配信については当初から積極的に関わることで、こうした新しいプラットフォームを飼い慣らそうとしている。音楽に比べて映像の方が制作費も高い分、遺失利益のマイナスは多く見込まれるからなんだろうけど。NYにいたとき聞いたけど、実は海賊版の流出というのは、制作関係者周辺が一番クロである可能性が高いらしい。原盤にアクセス可能な関係者が小遣い稼ぎに横流しすることが多いのだそうだ。それもあって、出すならとっとと自分たちの意思で早くに出してしまった方が、結局、状況を自らコントローラブルな範囲に収めることができる、という発想なのだと思う。

もっとも、アメリカの場合、法による裁定が、やってしまった後で裁判を通じて行われることが普通だから、まずはやっちゃえ、ということなのだろう。これ、今更ながら、ネットについては、どこの法域下でビジネスを始めるか、というのも一つのポイントになってくるということ。ファンドを組むなら、カリブ海の島々で、というのが米英では当たり前なのと同じようなことが起こるのかもしれない。

改めて、よくよく観察しておかねば、と感じる。