FTC(連邦取引委員会)がウェブ上のデータ集積について、"do not track" system を標準にすべし、というレポートを発表した。
F.T.C. Backs Plan to Honor Privacy of Online Users
【New York Times: December 1, 2010】
FTC Backs Do-Not-Track System for Web
【Wall Street Journal: December 1, 2010】
いわゆるウェブ上のプライバシー(≒個人情報)について、個人の側の利益をビジネスの側の利益よりも重視する結果となった。FTCが主に消費者保護に注力を入れている連邦機関であることを踏まえれば、妥当な結果だ。
今後は、データ蒐集の窓口になるブラウザー提供者である、Google、Mozilla(FireFoxの提供者)、Microsoft、Apple、などの企業からレポートに対する意見が提出される予定だ。また、レポート内容を実行するには議会で法案を通す必要があるため、そのための審議過程も必要になるとのこと。
主要なブラウザメーカーが関わることから、データ保護や個人情報保護、あるいはプライバシーの扱いにおける、一つの標準がこの過程で形成されると思われる。その点から、本件は気にかけておきたい。