二年前にMurdochによって買収されたWall Street Journalだが、この二年間で保守政治紙の傾向が強くなってきたことを伝えるNYTの記事。
Under Murdoch, Tilting Rightward at The Journal
【New York Times: December 13, 2009】
従来の金融やビジネス関連の情報に加えて、いわゆる“general interest”の分野、つまり、政治や文化など一般紙が扱う内容の記事が増えてきている。
(この変化は、購読者の一人として、実感すること)。
そして、その一般紙的話題の伝えられ方が、あきらかに保守的要素、もっと言えば、親GOP、反デモクラット、の要素を強く持つようになってきている、という。
(これも、購読者の一人としてそう思う。とりわけ、Op-Edの部分でそういう内容が目立っている)。
これはMurdochの影響が、編集方針にもだんだん反映されるようになったからだという。
そして、それは、アメリカの政治報道が二極化してきたことへ対応でもある。
二極化の動きは、たとえば、プライムタイムの視聴率で、CNNがMSNBCの後塵を拝するという事態を引き起こすくらい。
CNN Falls Behind MSNBC in Annual Prime-Time Ratings
【New York Times: December 16, 2009】
アメリカの報道は、このように、常に国論が二分化される枠組みの中で伝えられていることには注意をしておく方がいいと思う。