CBSがEntertaiment Weeklyの広告面に小さなスクリーンを埋め込んでCMを再生させるという。
CBS Ad Puts Video Inside a Magazine
【Wall Street Journal: August 20, 2009】
話題先行の記事で、仕組みがどうなっているのか、とか、コストがどうなのか、ということには触れていない。原理的には、音の鳴るグリーティングカードと同じ仕組みだという。
ウェブサイトで、雑誌的なレイアウトの中に映像が埋め込まれていることに慣れ親しんでいる2009年現在の状況からすると、むしろ、ウェブサイトでの経験が雑誌の方に逆流した、という点が面白い。メディアのイメージの相互干渉という点で。
もっとも、雑誌に付録として様々なグッズがついてくる日本の状況を考えれば、これくらいのことでは、あまり驚かないけれども。
確かに、再生用のスクリーンやチップが、十分小さく、軽量で、かつ発熱の心配もいらない、などの条件さえクリアすれば、あとは、実際にそれを使ってみようと、出版社や広告主が思うかどうか。ここは、まだまだ詰めなければいけないことが多いだろう。
もう一点面白いと思うところは、少数の映像のみに特化した、いわば使い捨て型(実際は違うかもしれないが)の映像再生スクリーンが大量に出回るようになると、いろいろとコミュニケーションのモードも変わりそうなこと。感覚的には「動くプリクラ」のような、シールのようになるといろいろと応用場面も増えそうな気がする。
で、ふと思い出したのは、i-Podが発売された頃のこと。
i-Podは、間にパソコンを介することで、単機能端末からスタートしたのだが、その後、Podcastのような形で音声情報(後に映像も)の流通形態が変わり、最終的には、自身の端末に通信機能をもつi-Phoneへと機能の拡充を図っていった。
こうしたことが、もしかしたら、極小型映像スクリーン?でも起こるかもしれない。
ハードディスクが500円硬貨程度のサイズになるんですよ、なんて言っていた頃のことをふと思い出してしまった。
こういうガジェットの未来を想像するのは、ブレスト的で、面白いし、楽しいものだ。