オバマ大統領の欧州訪問。
3月31日にロンドン入りしG20に参加。
あわせて各国首脳と個別に会談。
4月3日にストラスブールへ移動、60周年記念のNATOサミットに参加。
仏サルコジ大統領によるフランスのNATO復帰の声明。
この間に、近隣に位置するドイツのバーデン・バーデンに移動、メルケル首相と会談。
次いで、4月5日にプラハに入り、欧州理事会(EUサミット)に参加。
(チェコは欧州理事会の2009年前半の議長国)
そして、4月6日にトルコ入り。
(トルコはイスラム世界と欧州世界との媒介項的存在)
よくこれだけの密度で要人との会談が設定されるものだと驚いてしまう。
そういえば、ドイツの主要報道誌であるシュピーゲルでは、
オバマ当選後に、「世界大統領」というタイトルで特集を組んでいたので、
ホスト役の欧州各国もそういう雰囲気なのかもしれない。
外交の成果そのものについての判断は控えるけれども、
G20は足下の金融危機に対する主要国の協調の確認
60年を迎えたNATOではフランスの復帰、
EUサミットは拡大EUの可能性(安全保障上はNATOとも関わる)、
そして、トルコでは、イスラムとヨーロッパの架け橋を確認するのだろうか。
驚くのは、各所で、アメリカでの遊説と同様、
タウンホールミーティングを開催し、
オバマ大統領得意のスピーチを行っている。
ということで、このエントリーの標題の通り、
World Permanent Campaign が演じられていると解釈すべきなのだろうか。
Permanent Campaignというのは、
クリントン大統領の頃からいわれるになったのだが、
「大統領就任後も、毎日、選挙キャンペーン同様、
有権者の支持=世論の支持、を確保すべく、
コミュニケーション活動に勤しむ」
という活動のこと。
これを、世界規模で行っているようにみえる。
もちろん、非アメリカ人からの支持は直接的には関係ないけれども、
間接的には、各国の政治家の行動には影響を与えうる。
合意や共感の調達を通じて。
Permanent Campaignの中核は、人々に向けたコミュニケーション活動。
もちろん、実際の政策や活動と同調しないと、ただの「スピン(=世論操作)」になってしまう。
だから、こうした活動の結果については、もう少し時間を待たないと判らない。
ただ、こうした活動は、ウェブの存在が、実質的にも、意識の上でも、影響を与えているのだろうな、
と改めて感じる。
うーん。
すみません。このエントリー、ちょっとまだ練れていませんね。
ただ、世界規模で人々に直接コミュニケートすることが、政治家のオプションとして当然視される時代になったとき(オバマはその扉を開いたわけだけど)、一体どんな影響を社会に与えるのか。
オバマが世界各地でタウンミーティングを行い、それが、ウェブを通じて公開されるのが当然になっていることが、何か気になったからです。
(たとえば、Washington Postのこことか。)
また、考えてみます。