新聞社の戸惑い

latest update
December 28, 2006 00:18 jst
author
junichi ikeda

Google Set To Expand Newspaper Ad Program

【December 27, 2006: Washington Post】

Googleの新聞広告枠売買システムであるGoogle Print Adsの経過を伝える記事。

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アメリカは完全にクリスマス休暇に入ってしまったので、大きなビジネスニュースは生じない。その間の埋め草ともいえなくはないのだけど・・・という注釈をつけた上で、Google Print Adsの経過。簡単に言うと、新聞社はとまどっているようだ。

Google Print Ads自体はどうやら予想以上の成功を収めているようで、向こう数ヶ月のあいだでさらにサービス内容の改善や拡張をしていく模様(その内容には記事では触れていない)。

新聞社にとって見ると、新しいスポンサーが見つかることも多々あったようで、特に他地域からの広告掲載希望がわりと多く見られたのが新鮮だったらしい。これは、アメリカの新聞が地域紙であることの裏返しでもあるのだが、ネット系の会社で(当たり前だが)全米を対象にしたビジネスをしているときに、特定の地域に営業攻勢をかけたいと思うような会社にとっては渡りに船のプログラムであったようだ。

つまり、

●新聞=ローカル、ネット=全米、という構図が前提で
●認知を高めるための広告を打つのにメディアのリーチを重視して、
●テレビよりも安い新聞広告を選択、

という流れのようだ。

つまり、ネットの枠組みの方から、改めて認知向上しかできず、効果を簡単にはトレースできない、既存メディアのディスプレイ(しかない)広告の機能が再認識された、ということ。

これは広告の機能的には面白い流れ。

そうすると問題は、価格がどうなるか、というところか。