'Upfront' Signals Cable-Ad Slowdown
【July 13, 2006: Wall Street Journal】
今年のケーブル広告のアップフロント市場は、例年よりも厳しい、という見通しを伝える記事。
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いわゆる地上波のネットワークについては、アップフロント市場はほぼ終了。昨年の水準は割っているという報道も多い。その余波で、ケーブルの場合も、今ひとつ、芳しくないようだ。
近年、ケーブルは、地上波ネットワークの広告費の高騰化の中で、むしろ効率のよさそうな出稿先として選択されてきており、二桁成長を示している市場だったのだが、どうやら今年は二桁成長は無理そうだ、という観測が飛び交っているらしい。
では、その余波はどこへ行くのか?
ネットか、というと多分そこまでは行っていないと思う。
テレビ広告の場合、先物市場のアップフロントに対して、放送間近になって買い付けるスキャッタードという市場があり、そちらの方がコスト的には安くなる(もちろん、希望の枠を購入できない可能性もある)わけで、そちらへ予算シフトをしているようだ。
だから、これらの動きは、ネットなどの代替メディアが出てきたところで、その存在を利用して、テレビ広告費の価格に下げ圧力をかけようというのが、アメリカの広告主の考え方だと思う。