Virus Fuels a Battery Breakthrough
【April 7, 2006: Wall Street Journal】
MITでウイルスを使った燃料電池が開発された、という記事
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いや、凄いね、ウイルス電池とは。
バイオだ、ナノテクだ、材料工学だ。
MITの材料工学研究室。
しかも、国防総省予算のバックアップ。
なんか、陰謀じみてます。
ユビキタス社会は、圧倒的に電源が問題になる。
で、この電池は米粒サイズらしい。
すばらしい。
ということで、WSJが速報を入れる。
電池会社の株が買いですかね。
いやー、アメリカの基礎研究は凄いよ。
MITには思い切り、軍の予算がつく。
あるいは、大金持ちの寄付がつく。
ハーバードの情報工学科にはちゃんと、マイクロソフトのゲイツとバルマーが寄付していた(両者のご母堂の旧姓を転用したセンター名にしているのでよく調べないとわからない)。
プリンストンには、ファンド大手のIcahnが、バイオの研究施設をどーんと提供していた。
どちらも凄い研究成果が出たら、その学生を採用してパテントを確保、もしくは会社を作らせて上場益をとる、ってことを行うため、でもある。よく考えると、「育てる金融」-養殖金融に近い。
軍の研究は、とことん目的合理的になるから、トンデモアイデアでも大歓迎される。
マンハッタンに海兵隊が停留した時があったけど、そこで海兵隊の技官が、自分たちは、こんな兵器を創ってますと紹介をしていた。生きて帰っても四肢を損傷しているとその後の生活が大変だからといって、とにかく四肢を守るための防護服をつくったり、そもそも兵隊が戦場に行かないで済むように偵察ロボットをつくったり、と。ほとんどマンガの世界。こうして、目的合理的なXを作った後は、徐々に、民生品に技術が転用されていく。海兵隊のボートの遠隔操縦装置がパームだったりと、まるで007の世界でした。
ウイルス電池の記事は、そんなことも思い出させてくれたので、思わずアップしてしまいました。